花火が消えるまでに





一瞬、時が止まった気がした



体がすごい速度で熱くなっていくのがわかった




「…船山?」

部長にとっては、好きだなんてたいした言葉じゃないと思うけど


クッキーに対してだってわかってるけど…




「あ、わたし…ちょっと手洗ってきます!」



私は真っ赤になった顔を隠すようにトイレへと向かった



無理無理無理っ!
あんなの…ずるいっ!


平気でなんて…いられるわけないよ…







個室にはいるなり、私は大きく息をはいた



まだ心臓がバクバク鳴っているのがわかる





あんな…優しい笑顔で…

す、好きなんて…




「…心臓…壊れちゃう…」




部長が好きって、思い始めて

こんなにドキドキしたことなかった








これが…恋なんだ…


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