ヤンキー王子とラブレッスン③【完】
ジンジン痺れたみたいに熱を持って、その熱がとたんに全身にまわる。


そんなあたしを面白そうに見おろして、五十嵐くんはあたしの後頭部を抱き寄せた。


「よかったな。
これからは、キスし放題だな。
彼女さん?」


囁く五十嵐くんの息が、耳にあたる。


「俺にキスされて、心優、うれしい?」


意地悪な……あたしを弄る声が、止まらない。


「そのために、おまえ。
このドレスを着てきたんだろ?」
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