お隣注意報



「なっ長原さん??」

「なに?」

ダメだこれ出来上がっちゃってる!!

もしや私より酒弱いの?!

「工藤さんてば顔赤い。かーわいい。」

あなたの方が紅いですって!

そして私より断然可愛いです!

じゃなくって…

「え、えええっと…あの、長原さんっままままず落ち着きましょう!」

「工藤さんがまず落ち着こうよ。」

そうだ!落ち着け私!!

まずこの体制を何とかしてもらわないと…。

片方の腕は長原さんに捕まれているのでもう片方の腕で倒れないように踏ん張っている状態。

しかも長原さんは私の足をまたいで攻めてきてるから、この一本の腕が外れたら多分押し倒された体制になってしまう。

それだけはヤバい。

どうにかして…抜け出さないと…っ。

「長原さ」
「チューしていい?」

な に い っ て ん だ こ の ひ と

「ダメです!」

「なんで?」

なんでもくそもねーだろ!

「ちょっとどいてください!」

「やだ。」

「なんで!!」

「工藤さんオレのこと好き?」

話を聞け!

だめだ。

完全に酔ってる。

「ね、好きでしょ?」

その自信はどこから来るのですか?

顔か。やっぱり顔か。

顔さえよければ好きになってもらえると思ったら大間違いだぜ兄さんよ。

「好きじゃないです!」

この言葉がどれほど人を傷つけるものか分かってる。

でもそれ以前に自分一番だから!

だから早くどいてくれ!

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