下僕彼女
そのまま下駄箱には行かず、図書室に向かう。


昔から本が大好きで、こうして毎日通っている。


ーーーー…
ーーー…

がらりと図書室のドアを開ける。


放課後に本を読みに来る人なんていないから中には誰もいない。


「…あれ?」


だけど、今日は違う。誰かいる。


近づいてみると、男の人だった。


男の人はかばんを枕代わりにし寝ている。


それにしても…


「綺麗な人…」


男の人はすごく綺麗な顔立ちをしていた。


寝顔でわかるくらいなら相当だ。


すると、突然音楽が流れた。


ちらりと見ればかばんの近くにある携帯が鳴っている。


多分、彼のだろう。


さっきから鳴り止まない携帯。


もしかして、大事な内容なのかな?


だけど、男の人は起きる気配が全くない。



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