どうぶつ童話集。
 

ある日王様はヘビを一匹殺してしまいました。

動物が食べるために動物を『狩る』のは許されていました。

でも、王様は食べるために殺したわけではありませんでした。

それは王様でも許される事ではありません。

王様はすぐに神様に地獄へ閉じ込められてしまいました。

けれど、動物たちは神様の元へ集まって口々に叫びます。


「王様を許して!王様は悪くないよ!」


神様は聞きます。


「キミたちは恐い恐い王様が嫌いじゃなかったのかな?」

「王様は恐いけど、優しい王様だもの」


すると一羽の鳥が神様の前に飛び立ちました。

鳥はその背に生まれたばかりのヒナを背負っています。

「王様のおかげで、この子は生まれる事ができました、王様は私の卵を守るためにヘビを倒してくれたんです」


 
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