セイクリッド

曇天

「もちろん人間…ですけど?」


随分変なことを言う……



「だから、力にはなれないと思う」

「え?」

「なんていうか……キミはたぶん、隠されちゃったんだと思う。誰かに」

「隠されちゃった?」



どんどん理解の範疇を越えていく言葉。

困惑顔の私に、彼は極力優しく言う。



「キミ達の言葉で、‘神隠し’ってあるだろう?」

「う、うん?」

「どこの入り口から迷い込んだのか…それはわからないけど――…今いるこの場所は、キミがいた場所じゃ、ないよ」

「……」


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