セイクリッド
「いつもこうなの?」

っと問いかけると、いつもは答えてくれるミコトが、このときばかりは何も答えてくれず……代わりに、


「太陽が、空にあるとは限りません」


シグレの方が答えてくれた。



「え?太陽だよ?空じゃないの?」

「ここは高天原…神の生まれる地。太陽の神がいる限り、この土地は闇に染まらない」

「…太陽の神様がいるから、朝が来るってこと?」

「そういうことです。彼が消えてしまったとき、高天原に永遠の夜が訪れる…そう言われています」



シグレがそう語ってくれる間も、ミコトは黙ったままで…顔を背けられていたから、表情も伺えなかった。




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