愛し愛されて。



「わぁーライトアップされてる!優ちゃん優ちゃん観覧車のりたい。」



「観覧車か。最後はやっぱ観覧車だよな。」



優ちゃん分かってるなあ。

ガチャッ



「次のかた、足元に気をつけて乗ってください。いってらっしゃーい。」



優ちゃんが先に乗った。



「奈々、ほら。」



優ちゃんが手を差し伸べてきた。



「え?あ…」



私は手をひかれ
観覧車にのった。



「…観覧車乗れて良かった。」



優ちゃんと
向かい合うように座った。


あーもう!
さっきので心臓うるさい。



「そうだな。でも結構並んだな。」



観覧車は人気だ。
とくにカップルにね。



「け、結構高いね。」



私ジェットコースター
大丈夫だけど
観覧車とかは
フラフラしてて怖い。

久々だし。



「ん?奈々もしかして怖い?」




頂上までもう少しだ。



「う、ううん大丈夫。」



ガタッ

優ちゃんが私の隣に座った。



「うそつけ。震えてるじゃねぇか。」



そう言うと抱きしめてくれた。



「これなら怖くねぇよな。」



優ちゃんがニッと笑った。



「うん!ありがとぉ。」




「なぁ奈々?左手だして。」



左手?

私は左手をだした。



「優ちゃん、これ…」



指輪をつけてくれた。



「プレゼント。今はそれで我慢しててな。」



我慢?

これで十分なのに。



「ありがとぉ。ずっと大事にするね。」



「ああ。奈々?俺にもはめて。」



おそろいの指輪を
はめてあげた。



「さんきゅ。」


「あれ?CHERRYcolor?さっきのお店。」



キーホルダーを買った
お店の袋だった。



「あ、あの店で買った。」


「い、いつの間に。」



私たちずっと一緒にいたよね。



「携帯取り入ったときだ。携帯忘れたってのは嘘。」



なるほどね。



「そういうことか。ありがとぉね。」



「いや。もう頂上だな。」


「うん!」



そして頂上にきた。



ちゅ。

お決まりのキス。



「愛してる。ずっと一緒にいような、奈々。」


「うん。優ちゃん愛してるよ。」








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