二重人格な後輩
「なんで愛梨ちゃんが涼太くんのこと好きって知ってるの? あたし言ってないけど」
「そんなの言わなくても見てたら分かるよ。逆に分からないなんてバカだよ?」
「……愛梨ちゃんにもバカって言われた」
シュンとするあたしに、リカは少し怒り気味。
「桃にバカって言うなんて、あの子最悪ね!」
リカもあたしのことバカって言ったんだけど。
「まぁあんなの気にしなくていいよ。なんかあったら私が守るからねっ!」
リカのその言葉に、嬉しくなる。
愛梨ちゃんの言葉に傷ついてたあたしの心が、リカの優しさで埋まっていく気がした。
それから、二人とも疲れていたので、すぐに眠りについた。
次の日は、遊園地の回ってないところを回ったり、イベントに行ったりして楽しんだ。
でも、昨日愛梨ちゃんにいろいろ言われたせいか、涼太くんとはあまり目が合わせられなかった。