二重人格な後輩
「来る?」
悪戯な笑みを見せながら聞いてくる涼太くん。
あたしがお化け屋敷苦手って分かってて聞いてくるんだ。
「行かない!!」
思いっきり拒否したあたしを笑って、頭をポンポンする。
「わりぃわりぃ」
絶対悪いって思ってない。
そう思いながらも、頭を撫でられるのが嬉しい。
あたしの方が年下みたいになってるじゃん。
「じゃあな」
「うん。また明日ねっ」
涼太くんは軽く手を振って、自分の家の方に歩いて行った。