馬鹿ですけど何か?

いざ、作戦決行





何度も来てる蓮の家。

玄関に入るまではいつもどおり…だったはず。


「おじゃましまーす…」

「んー、」


蓮の部屋に入るときも、自然だった、はず。


「何飲む?」


いつも部屋に入って一番最初に蓮が聞いてくること。

私の好きな飲み物なんて、知ってるはずなのに、聞いてくれる。


「マスター、いつもの。」


このセリフも、もうおなじみ。

初めて言ったときはなぜか二人で笑ったよね。


高1のとき、初めて一人で蓮の部屋に来て、

その時に蓮が飲み物とってきてくれてる間に、私が隠してあるエロ本見つけちゃって。


確か、机の引き出しのテストの下のほうに…。


「うわ、あった。」

「何してんの!?」


私がエロ本を手にしたタイミングと、蓮が扉を開けたタイミングが絶妙にマッチいたしまして。


「蓮が何やってんのよ。」


私の好きなリンゴジュースが入ったコップ二つを、うっかり落としそうになった蓮くん。

私の手には可愛いお姉さんがシーツを被ってるだけの表紙の本。

ぶっちゃけこれ私も見たかったりするけどね。

いや、それはおいといて。





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