オオカミヤローに捕らわれて
半泣きになりながらも、せっせとホウキを動かす私。


そんな私の前を、小学生位の兄弟が走って行った。


「お兄ちゃん待ってよーー!!」


「早くしないとプール混んじゃうだろう!もっと早く走れよ!」


ウッワァ~~~、お兄ちゃん、酷な事言うねぇ。


こんなに暑いのに弟外走らせちゃダメでしょう?アナタも汗だくじゃないの。


「でもまぁ…プール楽しんでおいで」


見ず知らずの兄弟は、そのまま仲良く姿を消した。


ふと、成見兄弟もあんな風だったのかなぁ?と思った。


「優牙様って小さい頃、どんな男の子だったんだろう……?」
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