想い綴り

イブな恋人










『ー…時計が12時を回るまで…ー』










意味深なシグレの言葉を残したまま一方的に切れた電話。


ゆっくりと見上げた先に見える駅前の大きな時計

指し示す時刻は9時46分









シグレ…?

日付が変わったらって…

夜中の12時に…何があるの?






また…やっぱり
何かの嘘…?







でも…

電話越しに聞いたあの声は

なんのためらいもなくまっすぐに聞こえた。










シグレ…?

あたし…
信じていいの…?






グッと握りしめたケータイを開いて










*********

シグレの部屋で待ってる

六花



**********











シグレへ向けて送信。








信じられない?
信じていい?



でも
心に広がるのは









“信じさせて”







だから
ゆっくりとうつむいた顔を上げた。




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