××倶楽部

「ミーナちゃんはお酒飲みすぎなのよ」

「はあ、うるせーな、てめーには言われたくないね」 



 右となりと左となりで言い争いをはじめた女王様たちを気にもとめずに、社長は「ミーナ女王様です」とマイペースに紹介をした。



「誰、あんた?」 


「は、はじめまして、今日から事務員として働きます。町田です」


 ミーナ女王様は、ふーんと鼻で笑った。




 その後も、次から次へと女王様たちのご出勤は続き、皆様一様にスタッフルームのドアを開けては社長へとまとわりついて、そして遠慮なくキスをしたり、膝にのったりして、沢山お喋りをしていく……。

 
 コレじゃ、たしかに事務員が必要だ……と納得したけど、華麗なる女王様たちの振る舞いばかりに目がいってしまい仕事は全くはかどらなかった。



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