ショートストーリー
 
大切な、大切なあなたへ


あなたに届くことのない手紙を、あなたへの最後の手紙を書こうと思います。



たくさん傷つけてしまったこと、本当にごめんなさい。


家族のように、そこに居ることが当たり前だと思っていたから、どこかで甘えてしまっていました。

今はすごく、子供すぎた自分を悔やんでいます。



本当は許して欲しくて。

もうわがまま言わないし、あなたの気持ちをちゃんと考えられるように努力したい。

だけどそれは都合が良すぎるよね。


あなたにたくさんたくさん我慢をさせてしまったあたしが、今度は我慢をする番。


あなたの居ない世界で、生きていかなくてはいけないんだよね。


もう泣かないって決めても泣いてしまうし、夢であなたとの幸せな日々を見ては心が痛みます。


だけどそれも全部乗り越えて行かなきゃいけない。


あなたの強さに甘えていたあたしの弱さを捨てなくちゃいけないから。

あなたなしでしっかり立って居られる強さを手に入れなきゃいけないから。
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