ゆきんこ
家に帰るなり、コートやマフラーを投げ出して……



自室のベッドへと飛び込んでいく。





「ヤバイ、どうしよう…っ口…きいちゃった!」




のたうち回って…


壁にゴンっとアタマをぶつけた所で……



我に返る。




「……ん?待てよ…?」



あの人、私のことリアクション女王って……。



「………っ!きゃあっ。」



聞かれてた。


聞かれてたぁ~ッ!!



信じらんない。
それって私を認識してくれたってこと?!



でもでも……



リアクション女王→雪にダイブ→挙動不審………。




「…………。」



最悪じゃん。






けれど明日からは……



違う毎日が始まる。




顔見知りになってしまった。




「ハッ!」



もう………



こっそり見れないじゃん!








私はすっかりプチ失恋モードで……






咲の家。



闇鍋をつついて当てるものも……ゲテモノばかりの悪循環。






「そうだ、名前すら聞かれてないわ。」




すっかり意気消沈の一日を……





終えたのだった。






< 11 / 234 >

この作品をシェア

pagetop