ゆきんこ
そんな、母親の愛情と……


父親の優しさに包まれて育った私は……



これまで、何の不自由も、嫌な想いもすることなく……






間違いなく、幸せだった。








だから……








新野、



君の優しさは……



少しだけ、見当違い。



なのに……




嬉しかった。





馬鹿みたいに、嬉しかった。















初めて知った、胸の痛みは………







君に会うその度に、大きくなっていくんじゃないかと……




私はこの時すでに




感じていたのだった。








< 28 / 234 >

この作品をシェア

pagetop