【短編】放課後は秘密の場所で。
「さて私はちよっと出かけてきますかなっ」


「え?部長今日もですか?
最近絵描いてる姿まったく
見ませんけど…」


1つ下の後輩の美紀が頬を膨らませながらそう言う。


…痛いところをついてくるな。



「気晴らしだよ、気晴らし!」


そういって美術室のドアを閉め、後にした。



だって…

自分に自信がなくなってしまったんだ。



絵を描くことが好き。

その気持ちはいつだって変わらなく持ち続けている。



でも最近では後輩たちが様々な賞をいただき、実績を収めている。



そんな中で描くのは…辛い。



後輩たちが賞をいただくということは嬉しいはずなのに、

素直に喜べない自分がいるのだ。
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