桜の生け贄
俺は本をタンスの中に隠して、洗濯物を取り込んだ。

取り込んだ後、丁度良く雨が降った。

その雨が、俺の心に降り込んで冷たくなっていく…

そんな気がした。

不安でたまらない…

俺が…次の生け贄なのだろうか…

そんな言葉が交差する心のまま、俺は自分の部屋に向かった。

そして、さっきの本で他の情報を調べようとした。

タンスの中を探った。

…ない!?

な…何で無いんだ!?

確かにこの辺りに…隠したのに…

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