この声が枯れるまで
「隼人、お疲れ様」

「…お…おう!!さんきゅーな!!」


俺に声をかけてきたのは意外にも同じグループになった八木だった

八木はブラウン色の髪の毛をゆるく密編みしている。八木は俺と同じグループになった時から結構俺に話しかけてくるようになった。

最初のおとなしそうという印象をひっくりかえしてしまうほど積極的な女の子だった


「隼人って優しいよね」


「--っっえ!?」


俺の事????八木は俺の目をじっとみてその整った顔でふっと笑った


同じ小学生にしてはかなり大人っぽい


「隼人はいつもクラスの中心だしみんなに気を配れるでしょ?」


ああ……?俺ってそんなイイコなのかあ~!そりゃ嬉しいな………ってそんな事じゃなくて!!


「ありがとう……でも俺そんなイイコじゃないよ。みんなと同じ!!!標準だよ」


「そうかな……?」


八木の頬はほんのり桜色だった


その透き通るような 肌に合う

そんな中浩二はもう作戦を実行させていた。長尾と仲良く話してる

悔しい悔しい悔しい……って思えば思うほど惨めに思う自分がいた


俺はギターがないと長尾を振り向かせる事ができないのか!?負けるな自分!!!!兄ちゃんのライバルだろーーーが!!!!そう思いながら自分を自分でぶん殴った。そして俺のやる気スイッチが起動した事を殴ったとき全身に行き渡るいたみが教えてくれた


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