溺れる唇

「それは・・・」

不摂生を上司に指摘され、
私は視線を外して口ごもった。



「二日酔いだろ?」

笠井さんの指差す先には、清涼飲料水の
ペットボトルが置かれていた。


ちょうど頭を押さえていた、
私の目の前あたり。



ああ、さっきの。


これを置いてくれたのね。



< 147 / 344 >

この作品をシェア

pagetop