幸せ家族計画
ノートを再び開く。
ママとパパとわたし。
これで一組の家族。
じゃあ、お父さんは?
大きな丸にバツをつけて、お父さんを抜いた3人を丸で囲む。
ママとお父さんは『ふうふ』だから、ここも一つの丸で囲ってもいいと思う。
だけどこの丸には、わたしは入らないの?
その時、廊下を歩く足音が聞こえた。
「サユ、ここか?」
お父さんの声。
わたしは慌ててノートを閉じた。
「う、うん」
「入るぞ?」
障子が開いて、お父さんが顔を出す。
仏壇が開いているのを見て、笑った。なんかちょっと悲しそう?
「パパとお話してたのか?」
「……うん」
どうしよう。ドキドキして気持ちがまとまらない。