幸せ家族計画
「お世話になりました」
「赤ちゃんだって頑張って出ようとしてるんだからね。あんたも頑張りなね」
「はい」
ニコニコと笑って、作田さんがお見送りしてくれる。
タクシーの運転手さんに行き先を告げ、ゆっくりと背もたれにもたれかかった。
「……お母さんみたい」
生きてたら、お母さんもそう言ってくれたのかな。
あの最後の状態のお母さんからは想像つかないけど、
それでも何か言葉をかけてくれただろうか。
ねぇ、お母さん。
聞きたかったよ。私が生まれる時の話。
お母さんも、こんな風に戸惑っていたのかな。
赤ちゃん産むって、こんなに痛くて、大変なことだったんだね……。