幸せ家族計画
紗彩には余裕がある。
子育ても万全そうに見えるし、夜だって同じ部屋に寝てるのに俺が夜泣きで起きることはない。
とはいえ、途中に彩治が起きてない訳はないのだから、紗彩が何とかしてくれているということなのだろう。
俺としてはそれほど生活ペースを崩されることもなく安泰……なはずなのだが。
本当にこれでいいのか?
そんな風に疑問を感じるのは、何故なんだろう。
「それなに?」
「ああ、お袋からお祝いだって」
「京都のお母様? なんだか申し訳ないね。バタバタして、出産報告も遅くなっちゃったのに」
「そうだな」
箱を開けると、青色のベビー服と靴下が出てきた。
「わあ、可愛い。早く着せないと着れなくなっちゃうね」
「そうだな。サイズが70だって」
「すぐ着れるようにって選んでくれたのね、きっと」
物事を好意的に見れるかそうでないかは、多分性格によるものなのだろう。
紗彩の意見が好意的であったことで、俺の中でもこの服への好感が生まれる。
人の心は不思議なもんだ。
一緒にいる人間にかなり左右される。