【完】俺だけを愛して溺れろ。



……ヤバい。



こうなってしまった時の対処法をあたしは知らない。



「ハハッ。凜が照れてる」



『て、照れてないし!』



眉根を寄せて、中島をキッと睨む。



それでも、中島はにんまりとしていた。



「何?照れ隠し?」



『うざい』



「はいはい、照れてるのは分かってるから」



『だから、照れて――…』



「ほら、折り畳み傘出して」



『……』


< 130 / 357 >

この作品をシェア

pagetop