【完】俺だけを愛して溺れろ。



「何で、ブランドだって分かるのさ」



『ウルフをデザインしたスタッドタイプピアス。細部まで行き届いたデザインのクオリティーの高さ。あれは、あたしの大好きな“WOLFMAN B.R.S”だね』



「……雑誌よりも凜に聞いた方が良さそうだ」



凪はそう言って雑誌を閉じ、自分の鞄の中にしまう。



「凜って、ピアスに詳しいんだね。初めて知った」



『ほら、あたしも穴空けちゃってるからさ』



「え?」



あたしの発言に、目をぱちくりさせる凪。



「それ、初めて知ったんだけど」



『あー、普段髪で隠しているからね。ちなみに、左三個、右一個だよ。ほら』


< 163 / 357 >

この作品をシェア

pagetop