【完】俺だけを愛して溺れろ。
『(さすが、あたしの念力!)』
と、自画自讃したのもつかの間。
「あった、あった」
そう呟きながら、洸太は明るく澄んだオレンジ色の瓶を手に取った。
なぁーんだ。
お目当ての物が見つかったから立ち止まったのね?
口を尖らせて、しょげている、と。
「ほら、手首出せ」
『……何で?』
「いいから」
言われた通り手首を出すと、横に置いているテスターを取って、あたしの手首にかける。
もぎたてのグレープフルーツのようなフレッシュな香り……。