【完】君と流れ星を。
ぶっきらぼうな声が真横から聞こえて、私は思わず靴箱を閉じた。


「あ、澤田くん、おはよ」


「……見えてた」


「……そっか」


んー困ったなぁ。
スリッパを借りに行くにもこれじゃ行けないし。


「ちょっと待ってろ。スリッパ借りてくるから」


「え、あ、うん。ありがと」


優しい言葉。

最初、苦手だなんて勝手に決め付けていた。


やっぱ、知ろうとしないとダメだなって、人見知りの私は思ってみる。
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