【完】君と流れ星を。

「はい、携帯貸して」


裕子の言葉の意味が理解できないが、とりあえず素直に従う。

携帯を渡したと同時に、ストラップも奪われた。


そして俺が何かを言う前に、クマはしっかりと携帯に付けられてしまう。


「はい、できたよ」


「……」


「どうせ付けるか付けないか迷ってたんでしょ?付けてあげた方がこのクマくんも喜ぶよ」


その時、職員室の入り口から「裕子せんせ~」と呼ぶ声が聞こえ、彼女は去って行った。



ホントお節介なヤツ。

でもそういうとこ、大学時代から何も変わらないな。
< 391 / 497 >

この作品をシェア

pagetop