【完】君と流れ星を。
それから帰る準備をするという先生を待って、いざ帰ろうとドアの前まで来て気づいた。



鍵かかってる!

いつの間に!



だからさっき警備員さんが目の前にいても先生は余裕な表情だったんだ。



私は、むっとしながら鍵を外す。


先生は楽しそうに私の顔を覗きこむ。

それはいたずらっ子のようで、ちょっとかわいい。



私は怒る気を無くして、ため息をついた。


それから私たちは暗くなった道を手をつないで帰った。

初めて2人きりで歩く帰り道の上には、大きな月が輝いていた。
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