社長!好きです!
会社に着くと

またあの視線―――


イヤだな~も~

今日もまただし・・・。



エレベーター前―――


隣の由の方を向かずに

下を向いていたら・・・



「おはようございます!」」」」


そこでエレベーターを待っていた社員全てが

エレベーターが開くと一斉に言った。


みんなの挨拶と同時に私は顔を上げた。



下から上がって来たエレベーター―――


中にいたのは・・・社長


「おはようございます。」


社長はにこやかに言い

その直後に


冷ややかな視線を私に向けた。



そして、社長の視線はすぐさま隣の由に移動。


またですか?


「兄さんおはよう。」


由は、全然気づいてない。

さっきの私と由を見比べて

すごい冷やかに不愉快そうに見た社長の様子。


きっと、周りにいる誰もが

あの一瞬の社長の様子に気づいたはず。


なのに・・・

由の鈍感!



エレベーターの中で

「今日もいい天気だね。

兄さんも車やめて電車にすれば、
駅まで歩くだけでも気持ちいいよ。

ね、和ちゃん?」


社長に話かけるだけに

しとけばいいのに・・・


なんで最後に私にふるかな?


しかも

また・・・『和ちゃん』って呼ぶ!



エレベーターの中は

一瞬


シーンとなった。




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