社長!好きです!


そして

たまたま定時で帰宅した日に―――――



「ただいま~。」


帰るとさなえが先に帰っていて

玄関にまで美味しそうな香りが

していた。



「おかえり~。早かったね。」


うん。

と返事をする前に


グウ~っと

お腹が返事をした。



「あはは、すぐ用意するね。

待ってて。」


さなえがキッチンに戻り


私は、着替えもせずにソファーに

倒れ込む。



あ~あ

いつものこと

分かっているけど・・・

これじゃ・・・



パタパタとキッチンを動き回るさなえの足音を聞いていて

ここに居るのは私じゃなくって

さなえの彼氏じゃなきゃいけないんだよね?

って思う。


さなえに甘えてる。



「和、できたよ~。」


食事の準備ができたころ

さなえの携帯が鳴った。



「さなえ、携帯鳴ってるよ。」


携帯を見て

慌ててそれを持って自室に入って行くさなえ。


彼氏だ・・きっと

どうしよっかな・・・

先に食べてよっかな・・・



と思ったら・・・




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