社長!好きです!
「ビックリしないで聞いてね。
私・・・本社に転勤が決まっちゃった。」


今度こそ・・・

これで・・・


彼の言葉を待った。



のに・・・



「そっか、おめでとう。
栄転じゃん。」



彼の言葉は、期待したものとは違って・・・


「そっ・・・そう。ありがとう。」



結婚の『け』の字も彼の口から発せられることは無かった。




がっかり・・・


それどころか・・・



「実を言うとさ・・・俺、他に好きな子
できたんだ。だから、これで別れよう。
和も仕事頑張れよ。」



最後にあっさりと彼はそう言って・・・



え~~~~~~~~~!




私ってば・・・振られた?


私・・・

泣く?

怒る?

うんん・・・

ただ・・


唖然茫然――



完全に頭が真っ白になって電話を切った。

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