☆ソラ☆
俺は、桜木に何て返事をすればいいのか考えていると、桜木はゆっくりと窓を開けて言った。

「浅月君って、菜緒と付き合いだしてから空をよく見るようになったよね。…今も。」

俺がゆっくりと桜木の顔を見ると、桜木は俺に微笑んだ。
そのとき、ドアが開く音がして、大輔が帰ってきた。

「何してんの?」

大輔は俺たちのほうに近づきながら聞いてきた。

「別に、帰ろう。」

そう言うと、俺は自分の鞄を持って足を進めようとした。

「浅月君に聞きたいことがあるんだ。聞いてもいい??」

桜木の声に立ち止まってしまい、俺はゆっくり桜木に振り返った。
桜木の顔には笑みがあるけど、何を考えているのか全然わからなかった。
何となく嫌だと思った。
でも、嫌とも言えず黙っていると、大輔が、何?、と桜木に聞いた。

桜木は一瞬大輔に顔を向けると、直ぐに俺に顔を戻した。

「菜緒と付き合って後悔してる?」

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