君へ届け


ハラチガイ。




よく分からないけど頷いた。


ここで「ハラチガイって何ー?」なんて聞こうものなら、
バカにされるに決まってる。


健ニイはいつもそうだ。




「ふーん…」


分かったふりをしながら、その子をじっと見た。

俺より背が高いのが気に食わない。




「俺、長谷川蓮司。お前は?」



何となくつっけんどんに尋ねると、そいつは声に出さず


いきなり笑い出した。













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