文目剣術部【弐】

試合に負けたら殴る

試合に負けたら蹴る

試合に負けたら…

「消えろよ高橋」

中学2年の夏の大会終了後

5人チームで先鋒だった1年生の《高橋竜(タカハシリュウ)》が当時茅中学2年で剣道部主将だった薊に剣道場裏でボコボコに殴られていた

俺のいた中学の剣道部は人数が少なく2年が俺と薊の2人で1年が3人というギリギリで部活をやっていた

だがまさか薊が影でそういう事をしているとは副将だった俺でさえ3年になって初めて「もう無理です」と助けを求めてきた高橋に言われるまで気づかなかった

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