愛するということ
東野にやっと解放されたのは、瞬と別れてからどのくらい時間がたっただろう。

やっと、家に着くころには、陽が沈みかけていた。



「ただいま。」

「あっ。隼人お帰りぃ。瞬ちゃんとママ出かけてるみたいだよ。夕飯の支度ほとんど終わってるみたい。」



雑誌からチラッと目を離してこっちを見た。

「拓馬は、まだみたい。ママ達早く帰ってこないかな。お腹すいたよ」

と言いながらも、しっかりポテチの袋に手を突っ込んでいる。




俺は、夕飯前に東野の香水の匂いがする自分を洗い流したくって、風呂へ向かった。



東野には、1年頃から何度か付き合ってほしいと言われて断った。

けど、何度断っても『私、諦めないから』といっこうに引かず、最近では、東野の強引さに押されて流されている感じだ。
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