君と見上げた空【完】
私は歩き続けた。お金も持って来て
ないから、行く宛てもなく歩き続ける。


「……よっ」


誰かが私の名前を呼んだ……気がした。



「蝶っ」


大降りの雨の中、私の名前が響いた。
私は驚いて振り返ると、そこには
空がいた。


「空……」


私が名前を呼ぶと、空が近づいてきて
私を傘の中に入れた。



「……とりあえず、うち来るか?」


空は、気遣ってそう言ってくれた。
私はコクンと頷いてから、一緒に
歩き始めた。



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