教壇と愛の狭間で~誰も知らない物語~
「おい、新人。うるさいぞ。ちょっくら黙ってくれないか。っていうか陰謀ってなんだね、陰謀って」


この人、本当に先生か?


こんな変な人だったっけ。


なんだか微妙に違和感。


「まぁ、正体も明かしたことだし、そろそろ普通のキャラに戻るか」


あっ、やっぱり作りキャラだったわけね。


「水香、神沢の陰謀ってどういうことだ?」


あたしはこれまでのいきさつを話した。


大学で学びたい学問がなかったので就職することに決めたこと。


翔君にロイヤルリッチバニラアイスクリームで買収され、ここの会社の就職試験を受けることを強要されたこと。


あたしが話し終わって、先生が開口一番に言ったセリフがこれだ。


「ロイヤルリッチバニラか。個人的にはクラシックビターショコラの方が好きだが」


いやいやいやいや。


頼むからアイスの話に飛びつかないで下さい。


そんな思いを込めた視線を先生に送る。


あたしの念が届いたのか、先生は言った。


「まぁ、アイスはいいとして、そうだったのか。あいつ、なかなかいいところあるじゃねぇか」


まあ、あの人はもともといい人だけど。


「さて、予定よりずいぶん早い再会だが…改めて告白だ。水香、俺についてこい」


「おいおい、それはちょっと俺様すぎだろう。いつからそんな人になったんだ」という長ったらしいツッコミを自制して、あたしは大きくうなずいた。


「はい」


社長と部下。


また禁断の恋が始まる。


だけど今度は翔君が応援してくれている。


だからこそあたしを先生の会社まで導いてくれたのだ。


そしてあたしは今日も秘密の恋にとらわれ、縛られ、そして堕ちていく…。


「社長、今夜時間ありますか?」


FIN

裏・教愛(水香&翔の裏側、湊典の裏側)に続きます。
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