隣に住んでいるのは先生で……。



「それに、綾子の想いが先生にとって、迷惑か迷惑じゃないかなんて考えても先生にしか分からないよ………。だから………自分の気持ちを素直に言ったらいいじゃん」



「自分の気持ちを………素直に言う」



素直に言うのは少し恐い………でも、私には言う勇気より、忘れる勇気のほうがもっとない………。



「もし、上手くいかなくても、それでキッパリと諦めがつくよ。思っていることを言わないより絶対にいいよ」



真奈の言う通り、素直に先生に自分の想いを告げられたら、何かが変わるよね………?



確かに言わなきゃ、伝わらない。



どんなに想っても、そこで終わりだよね………。



「綾子………」



「何………?」



突然、私の名前を呼ぶ真奈に私は驚いた。



「あのさ………大事なこと忘れてない?」



「えっ………?」



「私はいつでも綾子の味方なんだから、いつでも頼ってね」



「真奈………」



何だか、真奈の言葉が私を心強くさせてくれた。



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