全部、私からだった。
その日はりっくんの部屋に無理矢理泊めてもらった。



明日の日曜日、りっくんがお休みを取ってくれていて、デートの約束をしているのに、りっくんが「一旦帰れ」と言うので、ちょっとだけ喧嘩になった。



泊めてもらう気満々で来たのに。

今夜こそは、って思っていたから。



目的は既に達成された訳だから、帰っても良かったんだけど、私が「どうしても帰りたくない」と駄々をこね、りっくんは渋々承諾したのである。


だって、りっくんとずーっと一緒に居たいんだから、仕方がない。



でも――

りっくんはそうじゃないんだろうか。


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