最愛〜最高の涙を君と…〜

怪しい影









放課後、あの公園で
颯はやっぱりあたしより
先にそこにいた。





「遅い、凍えそう」



そう言ってあたしに
近寄りまた手を繋ぐ。



「颯って寒がりだよね」



4月の風は暖かくて
こんなに心地いいのに。

まぁ夜は少し肌寒いけど。



「なんで」

「なんでっていつも寒いって言ってる気がする」

「そうなんだ」




そうなんだって…。

あたし本当にこいつのこと
好きなんだろうか…。






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