最愛〜最高の涙を君と…〜

「い、いたい…。ていうか、声でかいよっ」



ファンの子にでも
聞かれたらどうすんの。




「そうやってうじうじしてたら掴める幸せも掴めないよ？」

「え？」

「今まで辛いことばっかだった分麗には幸せになってほしいの！」

「……夏帆」



夏帆の言いたいことも
分かるんだ。


瞬が勇気を出して
あたしに告白したんだから
それにしっかり向き合って
そしてあたしも勇気を
出さなくちゃいけない。




でも…。




「告白する気になった？」

「…ならない。振られたらきっと生きていけない」




夏帆はそれ以上
何も言わなかった。