星降る夜



特に代わり映えのない業務をこなし、私は暇になった。


「……退屈」


最近は目立ったこともなく、他国との仲も温厚で例年に見ない平和が続いている。


「姫様、退屈ならば私とボードゲームでも如何ですか?」


「やだ」


イザヤは召使としてしっかり働いてくれる、これは私個人の感情だが、彼のことは好きだ。


ただ、ゲームになると些か冷静さがなくなりこの間なんか衛兵をこてんぱんにしていた。


「……今日は、イアは来ないの?」


イアは隣国の姫で、私の幼馴染である。


「本日は、何も・・・」


はぁ、軽く溜め息を吐くと庭園へ向かった。


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