tearless【連載中】
大通りに出ると、人混みに紛れてただ宛もなく歩く。



こうしてると少しは気が紛れるから…。



ふとショーウインドーに映った自分に目が留まり、足を止めると“泣きそうな顔してる”あの金髪男の言葉を思い出した。



…アイツに、いつもこの顔嫌がられてたんだよね。



冷めた瞳で私を見ては“そんな顔すんな”って…――。



……何思い出してんだろ。

あんな奴、もう好きじゃないのに。

私の心に傷を付けただけの男だったのに―……。



手をギュッと握りしめると、ガラスに映った自分に背を向けそのままズルズルと崩れる様にしゃがみ込んだ。


 
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