誘惑男子①～アブノーマルに抱きしめて～

「へぇ～、そうなんだ。偶然じゃん。それなら話が早いわ。あたしなら年下だしさ、紹介してよ」



「ダメっ」



「何で？」



「あたしだと知られたくないし、名乗るつもりもないし」



「えっ？三ヶ月もいるんだよ。バレるに決まってんじゃん」



「大丈夫、あたし一番後ろの席だし、服も地味だし、絶対目合わさないようにするし…」



「そういう問題じゃ……

ははぁん…何かあったんだ」



「えっ？」



「何もなかったら隠れることないし」



「な、何もないって。知られたくないだけ。こんなとこでオバサンみたいにパートしてるなんて」



理香の顔色がサッと変わった。



「へぇ～、さすが元一流企業のOLは違うよね。仲間ヅラしててもさ、ほんとはあたしのこともカッコ悪いと思ってんだ」