笑わない女と俺
青い空なんて無くなれ。

台所に立つと、包丁を思い切り振り下ろす。
玉葱を食べるために。
しばらく用意しているとオニオンスライスの完成。

テーブルに並べる時、そこには私の朝食が用意してある。

他人が作ったご飯。

誰が食べるものか。

その朝食すべてを生ゴミの袋にぶちまける。
これで、美味しくオニオンスライスが食べられる。

私はそのオニオンスライスをかきこむ。

むせても気にしない。
だって、これくらい一気に食べないと私の毒は消えないから。

その時、無意識にテーブルの横のカレンダーが目に入る。

そういえば。

つまらない事を思い出す。

明日から、文化祭の用意とかなんとかをやるってクラスの男から電話が来ていたのだ。

単位補習のためか…。
毒された世界に何の意味もないが、単位など知った事ではないが。
それでも周りの人間が蝿のように纏わり付いてきて、色々言われてもかなわない。

私は静かに人生の終わりを迎えたいだけなのだ。

仕方なく、明日は学校に行く事にする。

あの男に蝿のように纏わり付かれてもかなわないから。
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