笑わない女と俺
頭を心の中で振る。

岩永には、飾りを作る班に入ってもらおう。
あとは、それと。

一人だけ分担を決めていない事に気がついた。

エミだ。

担任のカトケンからはあいつも学校に来させるから、分担決めとけと言われた。

ちなみに学校に来るようにお前もあいつに一度連絡もしておけという余分な仕事もついて来る。

カトケンよ。

俺はあんたにうまく使われてる気がして仕方ないよ。

「うーん…」

「なに?、武文君どうかしたの?」

「いや、山月を何処に配置すべきかと…」

すると、岩永が急に汚いものを見るような顔になる。

「山月さん…、きっと来ないし、こういうのやりたがらないから意味ないよ…」

「ああ、うん、それはそうなんだけどさ、カトケンからあいつの分決めろって言われてるし。あいつ何処にするかな…」

もう、何処でもいいや。

俺も校庭のほうの設営にしてあるし、一応気になるから校庭の設営の班にしておこう。

「武文君、校庭の設営で、山月さんと一緒のところ?」

「ああ、なんか気になるからさ…」

するといきなり岩永が俺の前に来て机を叩く。

「気になるってどういうこと!」
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