現実(リアル)逆ハーレム。

糖分0パーセント




学校から帰る時、普段は

男:女=6:1

みたいな比率で帰ります。

…しかし今日は、奇跡的に海斗と二人きり。


『わ、私達、恋人だし……二人きりだし……』


なんて光が考えていると、海斗がおもむろに口を開き――


「なぁ光。お前、蜘蛛が脱皮したヤツ見た事ある?」

「……は?………蜘蛛!?」

「うん。実は、じーちゃんの部屋で蜘蛛が脱皮してさぁ。珍しいから片付けせずに取ってあるんだけど、」

「ちょっ、待っ、ストップ!!」


……私は、蜘蛛が大嫌い。
嫌いなもんは、嫌いっ。

だからそんな話は聞きたくない…って言う前に、彼女と二人きりの時に話す話題が残念すぎる!!

なのに、


「あ、あのね?私はその話あんまり聞きたくな……」

「まぁまぁ聞けって。それで、」

「っ、この俺様野郎が!!嫌だって言ってるじゃんか!!」


海斗は、自分が喋ってる途中で意見を言われるのが嫌いです。


「いーから聞けって!!」

「いーやーだー!!」



二年も一緒にいると、甘い雰囲気なんてありません。



< 7 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop