虹のかかる恋
―――――――放課後

まだ入学したばっかりというのもあるのか
とても長いようで長くない午前授業だった。


「陽菜!!私、先帰るから…空と帰りなね!!
 んじゃ、ばいばーい♪」
「えっえっ」
「よし、じゃぁ帰るか!!陽菜」

といって、腕を握ってきた空。
ちょ…他の女子からの目線が痛いんですけど…。


帰り道、空がいろんなことを話してきた。
授業がどうだの、先生がこうだの
いわゆる愚痴というものだ。

「んでさ!!…って陽菜??」
「もーなんで、私が愚痴聞かなきゃいけないの!!」
「いーじゃん。俺の陽菜だもん。」

ドキッ

「なー陽菜。俺さー」
「あ、ほら!!家近づいてきたし、一回解散!!
 私の部屋は403号室だから!!またあとで!!」
「ちょ!!おい!!」


この時の話から私は逃げたんだと思う。
私はこの時、自分が空に恋をしていて
何言われるかが怖くて逃げたんだと思う。
このあと家に来るということを考えると、少し怖かった。
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